下流で生きる
下流老人(読書)
十年前の書籍なので、そのあと「脱下流老人」シリーズが出版されていて、そちらも読もうと思っています。
有り体に言うと、我々クラスの年収だと老後はあっという間に下流老人です、といった内容でした。これはとても頷ける。
ただ、今は少ない年金ならそれに見合った「老い支度装備」の知識が動画や書籍でも随分と出回っているので(中には信用ならないものも多いですけれど)、あまり悲観的にならずに読破できました。そうじゃなかったらただただ不安に陥れられる内容です。
著者の藤田さんはお若いのに、生活困窮者のソーシャルワーカーとして淡々と活動されている。言論も理論的、客観的。なぜ生活困窮者を救う必要があるのか世界的、歴史的な比較を転用して本書の中でわかりやすく説明しています。
下流で生きる
相対的に見たら、我が家の収入は世帯年収としては一般的でもこれ以降は下流にカテゴライズされてゆくでしょう。(物価の上昇と共に我が家の収入の金額価値は右肩下がりになります)
子供を持つのは正直、自分の老後を脅かすほどお金がかかります。実際にお子さんがうつ病になり自立できず、両親共に貧困に陥っている例が書籍の中にも紹介されていました。国が今から子育て支援を強化したところで大した効力は期待できません。
それでも子供はかけがえのない存在ですし、出来れば幸せに生きてほしい。そして自分たちも倹しくもそれなりに幸せに生きていきたい。
必要なのは「健康」と「足るを知り、それに見合った収支管理をすること」。この二つに尽きると思いました。
下流なら下流なりに、健康で文化的に生きる準備を抜かりなくすればよいだけのことです。相対的に見て下流であっても、その”相対”な金額の数字は人によって捉え方は全く違うわけですから。
昨夜はあまり野菜でポトフ。